雨は止んでも、また降ってくる

アラサー既婚・子なし女の雑記

死んじゃダメだよ

 高橋まつりさんが死にたいと言ったとき、お母様は「死んじゃダメだよ」と何度も言ったそうだ。それでも彼女は自ら命を絶った。あんなに美しくて優秀な方なら、いくらでもやり直して幸せになれるのに。というのは、本人以外の誰もが思っただろう。それでも彼女は亡くなってしまった。

 

   私は一般的にはブラックな労働環境ではないにも関わらず、働くことについていけなくて、生きていることがしんどくなった。だから勇気を出して「この会社でずっと働くくらいなら死にたい」と父に言ったことがある。本当は母に言いたかったけれど、そのときにはもう居なかったから。父から返ってきた言葉は

「せっかく就職できたのに、そこを辞めたいと言ったら、今年の就活生(リーマンショック直後の世代)はどう思うかな?・・・」

   それから父にはもう一切の相談ごとをすることはしないと決めた。

   私の母はほとんど周囲に心の危機を匂わせることもなく、自殺した。だから死後に父は「相談して欲しかった」と言っていた。私は申し訳ないけれど、この人に相談したって結果は同じだったと思ってしまった。

   私は''死んじゃダメだよ''と聞かされたこともないのに、生きてしまっている。私は私自身に「死んじゃダメだよ」と言わざるをえなかった。でも、私が私自身にこう言わざるをえなくなるまで生きてこれたのは父のおかげでもある。

 

   そういえば、もうひとつの某大手広告代理店でも、会社のビルから飛び降りて亡くなった人がいるとか聞いたことがある。というかそんな例、大手広告代理店だろうと、そうじゃなかろうと、もっとたくさんあるだろう。日本発祥の英語、karoshiなんて言葉もあるくらいだし。

   ここ10年で大手広告代理店へのイメージはかなり変わったように思う。そして今はまるで晒し上げられているようだ。いい機会だと思うのも事実だ。日本に蔓延るブラックな労働環境を変えるために、もっと幸せな人生だと思える日本人が増えるようなきっかけになるために。

 

    私は私自身に「死んじゃダメだよ」と言ったにも関わらず、どうしても気分が沈んで無性に虚しさを感じてしまうことがある。そんなときは同じような意見を求めてネット上を彷徨ったりする。そして、同じような気持ちの人は少なくないのだと思うと、ほっとする自分がいる。

 ただ、どうしても受け入れられなくて、怒りを感じることもある。それは、子供が成人したら死にたいという人。そういう気持ちを吐き出すのは自由だし、相当辛いんだと思う。そんな気持ちに至るまでにかなりの困難があったのだと思う。それでも、自らが望んで命を宿して、そしてもし本当に自らの命を絶ったとしたら...そう思うと、とても私は受け入れられない。そこに成人だとか、成人じゃないとかは関係ない。だから「死んじゃダメだよ」そう思ってしまう。

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   いっぱい矛盾してる。いっぱい歪んでる。どうしようもないくらい。